五輪塔(航海記念塔)

頓宮殿から西側200mほどに日本最大級、超ド級と称される石造りの「五輪塔」が建っています。高さ6m、下部の方形の一辺2.4mの石塔で国の重要文化財に指定されています。

この五輪塔には、刻銘がないため、誰がどのような意図で制作したのか謎のままですが、高倉天皇の御代に「宋(中国)と貿易をしていた尼崎の商人が、石清水八幡宮に祈り海難を逃れたため、その御礼と感謝のために建立した」との伝承から「航海記念塔」とも呼ばれています。

その他にも、地元では「忌明塔」ともいわれ、「亡き父母の忌明けの日に喪中の穢れを清めるために参拝した」であるとか、「鎌倉時代の武士の霊を慰めるための武者塚である」、「石清水八幡宮を建立した行教律師の墓である」など、この石塔にまつわる伝説は様々あります。  五輪塔は仏塔の一種で、平安時代後期から江戸時代にいたる長期間おもに供養塔やお墓として建立され、密教思想に基づき、「地・水・火・風・空」という「宇宙の五大要素」を形象化し、下から一段目が地輪(四角)、二段目が水輪(丸)、三段目が火輪(三角)、四段目が風輪(半月)、五段目が空輪(宝珠)とされ、「五輪」をあわせて「全ての徳を具備する」という意味を持つとされています。